染矢敦子ブログ Tender wind

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あっこは、それでいいんよ - おじちゃん、ありがとう -

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いつも笑顔、可愛がってくれていたおじさんが亡くなりました。母の弟です。昨日、母の誕生日のことをここにも書いたのに…今日、こんな投稿をするなんて思いもしなかったです。

 

兄、弟にはさまれた母。とっても仲の良い三兄弟。私がいのちのコンサートでよく話す祖父と祖母の子供たちなので、とっても大切に明るく育てられた笑顔いっぱい愛いっぱいの家族です。

 

「仲良かったのに最近あまり会えない」と母が言ってたいので、そのままだったのかなと思っていたのですが、一週間ぐらい前に庭になったビワを持っていくと連絡したら、ちょうどお家にいて会えたそうです。いつもみたいにニコニコ笑って話をして…だから、笑顔しか思い出せないわって、母がさっき言っていました。良かった、会えて良かった。

 

私もニコニコ笑っている顔、ゆっくり優しく話す声しか思い出せません。

 

親戚の人が「敦子はあんな万人受けせん歌を作って」と言った時、おじちゃんは「あっこは、それでいいんよ」って言ってくれたことがありました。

 

私はおじちゃんにも「あなたは、あなたでだいじょうぶ」をもらっていたのですね。それも大切な私の作った歌について。亡くなってからそれに気づくなんて。

 

おじちゃん、ありがとうね。ずっと忘れないからね。

 

 

心臓の機能が人の半分ぐらいしかなかったみたいで、11年前に手術をしたおじちゃん。その時も、よく生きてきたってお医者さんに言われたそうです。「よく生きたよ」母がさっき言っていました。

 

「敦子が短歌は全部もらってくれるから安心」そう言って祖母に託された短歌を載せておきます。おじちゃん、読んでね。あっ、読まなくても祖母にもう会っているかな。

 

おふくろの味と喜ぶ辛子茄子 子に送らむと夕畑にもぐ

寒なれば心臓発作に気を付けよと離れ住む子の短き電話

留守番の母かなしみて末の子の章一寿司おりずめ持ちくるる

子を思う吾の涙はわがために母の流せし涙と今知る

人工の心臓胸に入れし子の淋しき笑顔に吾が身を責むる

車椅子に吾を乗せて押す章一は人工心臓いだきて生きる

生きて居る母さんが居るそれだけでよいのと娘は励ましくるる

三人の子集ひて年取る大晦日お節料理は娘の手持

我が儘は言ふまい三人の子に守られ米寿を祝う今日のありがたし

守りくるる息子と娘に甘へをり時どき口出し叱られながら

子らと共に車に巡る桜見に再びは来ぬ今日の一日を

何時かくる別れ思へば守りくるる子らにやさしき母でありたし